妊娠しやすい体づくりと“腎”の関係

妊娠しやすい体づくりと“腎”の関係

〜東洋医学で見る妊活とエネルギーの貯金〜

「特に異常はないけれど、なかなか妊娠しない」
「年齢的に焦ってきたけど、何から始めたらいいのか…」
「体質を整えて、自然な妊娠を目指したい」

こうしたお悩みは、現代の女性にとても多く見られます。
病院での治療も大切ですが、**東洋医学的な「体の土台づくり」**を同時に行うことで、妊娠力が高まることも少なくありません。

今回は、妊娠しやすい体づくりに欠かせない「腎(じん)」という考え方を中心にご紹介します。


◆ 東洋医学で見る「妊娠力」とは?

東洋医学では、「妊娠力=生命力の充実」ととらえます。
その生命力の根本となるのが「腎(じん)」の力です。

▷ 「腎」は腎臓ではありません

東洋医学でいう「腎」は、西洋医学の腎臓とは少し違い、

  • 生まれ持ったエネルギー(先天の精)を蓄える

  • 成長・発育・生殖をつかさどる

  • 加齢や疲労、冷えで弱りやすい

という特徴があります。つまり、腎が元気=妊娠しやすい体の土台ができているということなのです。


◆ 「腎」が弱るとどうなる?

  • 生理周期の乱れ

  • 月経量が少ない、排卵しにくい

  • 基礎体温が二相にならない

  • むくみやすい、疲れやすい

  • 夜間頻尿や腰のだるさ

  • 白髪、抜け毛が増える

これらは、腎のエネルギーが不足している「腎虚(じんきょ)」のサインかもしれません。


◆ 妊娠しやすい体をつくる3つの柱

① 腎を補う:命のエネルギーをチャージ

鍼灸では、腎を補う「腎兪(じんゆ)」「太渓(たいけい)」などのツボを用いて、体の深部からエネルギーを補います。

また、食事では

  • 黒豆、黒ごま、山芋、なつめ、くるみ

  • 根菜類、温かい汁物

などが腎を補うとされます。

② 子宮・卵巣の巡りをよくする:血を養う

「血(けつ)」は子宮・卵巣の働きを支える大切な要素。
瘀血(おけつ)タイプの方には、血の滞りを改善する施術も行います。

  • 三陰交(さんいんこう)や関元(かんげん)など、女性に重要なツボを活用

  • お腹まわりや足元の冷え改善にも重点を置きます

③ 自律神経を整える:ホルモンバランスを安定

ストレスや過労で交感神経が過剰になると、ホルモン分泌の指令がうまく伝わらなくなります。
鍼灸や整体で全身の緊張をほぐし、深い呼吸とリラックスが得られるようサポートします。


◆ 年齢と妊娠力:焦る前に“整える”

東洋医学では、「35歳は腎の衰えが始まる年齢」とされており、
無理をすればするほど、体のエネルギーが減っていきます。

  • 体を冷やさない(特に下半身)

  • 夜は早めに寝る(腎は夜に回復します)

  • 激しい運動やダイエットは控える

  • 不安や焦りをためこまない

これらも立派な妊活の一部です。


◆ 当院での妊活サポート

当院では、妊活中の方に対し

  • 鍼灸+骨盤の整体による巡りの改善

  • 生理周期や体質に合わせた個別ケア

  • 妊娠後までを見据えた継続サポート

を行っています。

「準備の期間を、未来の命へのプレゼントに」
その気持ちを大切にしながら、一人ひとりの体と心に向き合っています。

こころね整体院