更年期のゆらぎと向き合う

更年期のゆらぎと向き合う

〜自律神経と五臓のバランスを整える東洋医学的ケア〜

「急に汗が出て止まらない」
「眠れない、疲れが取れない」
「理由もなく不安になったり、涙が出る」

――それは、もしかすると「更年期のサイン」かもしれません。

更年期は、女性にとって人生の大きな転換期。
ホルモンの急激な変化が心と体にさまざまな影響を与えますが、
すべての不調を“年齢のせい”にしなくても大丈夫です。

今回は、「ゆらぎの時期」を健やかに乗り越えるために、
東洋医学と自律神経の視点から見た更年期ケアをお伝えします。


◆ 更年期とは?(西洋医学的な視点)

更年期は、一般に閉経をはさんだ前後10年間(おおよそ45〜55歳)を指します。
この時期には、卵巣の機能が低下し、女性ホルモン(エストロゲン)が急激に減少します。

その結果、自律神経や体のバランスが乱れ、以下のような症状が現れやすくなります。

▷ よくある更年期の不調

  • ホットフラッシュ(ほてり・のぼせ・発汗)

  • 不眠・疲労感・動悸・めまい

  • イライラ・不安・落ち込み

  • 肩こり・頭痛・関節の痛み

  • 尿もれ・性交痛・肌や髪の乾燥

“病気ではない”のに、とてもつらい――。
それが更年期の特徴です。


◆ 東洋医学ではどう捉える? 〜「腎」と「五臓六腑」の関係〜

東洋医学では、更年期は「腎の衰え(腎虚)」と「五臓六腑のアンバランス」によって起こると考えます。

▷ キーワードは「腎」

  • 「腎」は、生命エネルギー(腎精)やホルモンの源とされ、成長・老化・生殖機能を司る重要な臓腑

  • 更年期は“腎のエネルギーが減り始める時期”であり、心身のさまざまな働きがゆらぎやすくなる

▷ 同時に乱れやすい他の臓腑

  • → 情緒・気の巡りが関係。不安感、怒りっぽさ、胸のつかえなど

  • → 精神状態や睡眠に関係。動悸、不眠、焦り感など

  • → 食欲・消化・体力に関係。疲れやすさ、だるさ、むくみなど

つまり、東洋医学では「全身のエネルギーと巡りの調整」が更年期ケアの鍵なのです。


◆ 当院の施術アプローチ:その人の“ゆらぎ”に寄り添う

当院では、「更年期=症状に合わせて薬を出す」という一方向の対応ではなく、
**その人の体質・生活・感情すべてを含めた“全体的なケア”**を行っています。

▷ 鍼灸施術

  • 腎・肝・心などの働きを整えるツボを使い、体の深部からバランスを調整

  • 自律神経の乱れにも効果的なツボ(神門・内関・太谿など)で、不安感や睡眠の改善をサポート

▷ 骨盤・背骨の整体

  • 更年期でゆがみやすい骨盤周りを調整し、下半身の冷え・重だるさ・尿トラブルを軽減

  • 頭蓋・頚椎の調整で、自律神経と脳のリラックスを促します

▷ 体質別アドバイス

  • 冷えやのぼせに合った食生活や入浴法

  • 気分が沈む日への対応やセルフお灸など、日々できるケアもご提案します


◆ 更年期を“つらい時期”で終わらせないために

更年期は、ただの“老化”ではなく、新しいバランスに移行するための準備期間
うまく付き合えば、更年期後の人生をもっと健やかに過ごすことができます。

当院では、症状を抑えるだけでなく、
「不調が出にくい身体」を一緒につくっていくことを目指しています。


◆ 最後に:更年期は“変化のチャンス”

「自分だけじゃないけど、誰にも言えない」
「気のせいだと思ってがまんしてきた」

――そんなふうに、がんばりすぎているあなたへ。

あなたの体は、今まさに「次のステージへ向かう準備」をしているだけ。
その変化にやさしく寄り添いながら、健やかな未来へとつなげていきましょう。

こころね整体院